たふえいんといなあふ 不思議な魔法の言葉 

No Movie, No Life、、、映画と食べものと、ときどき天然妻、、、

埋もれがちな傑作/大地

 

ピュリッツァー賞とノーべル賞を受賞した

パールSバックの小説<大地>を原作に

カールフロイトの素晴らしい撮影による

中国を舞台にした貧しい農民夫婦の半生<大地>

 

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主演女優のルイーゼライナーは<巨星ジーグフェルド>に次いで

この作品でもアカデミー主演女優賞の栄誉に輝き

2年連続でオスカーを手にした最初の俳優となった

 

しかし、

その受賞には「オスカー史の謎」と呼ばれるように好意的ではない

 

たしかにこの年

アイリーンダン(新婚道中記)

グレタガルボ(椿姫)

ジャネットゲイナー(スタア誕生

バーバラスタンウィック(ステラダラス)といった

すべて映画史に残るほどの名演技、名女優たちが名を連ねる大激戦で

いくら前年オスカーを手にしていてもルイーゼは格下のように思える

 

だから

アカデミー会員に対抗馬の候補者が嫌われたとか

票割れによる棚ぼた的な受賞だとか

ハリウッドの有力プロデューサー(愛人)の力によるものだとか囁かれたのだ

 

そして

それにより彼女は一時期消息不明となり

またしても「オスカーカース(オスカーの呪い)」と呼ばれることとなる

 

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物語は

中国を舞台にした、貧しいながら農民が奴隷出身の妻を迎えてから徐々に裕福になり成功を掴みかける、まさに「あげまん」、しかし映画が順調のままハッピーエンドを迎えるはずもなく、その後、飢饉に襲われ土地を後にし、貧困と飢えに苦しむ、、、しかしまたしも妻が幸運を手にし、それにより家族は成功への道を掴み、妻が奴隷として仕えた屋敷を買い取るまでになる、、、しかし、裕福なゆえの夫の堕落と家族の不和が訪れる、、、

 

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映画はね

貧しさや困難がなくては成立しないからね

 貧しさや困難は大きければ大きいほどドラマチックになるからね

 

でもね、

観ていてこの物語は

落語の「芝浜」みたいになればいいなぁと途中思ったよ

談志がやったようなね、芝浜ね

 

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ソ連ロシア映画のようなダイナミックな構図や

美しいロングの画を観ていると

誰しもきっと思うよね

マリックの<天国の日々>なんだね

テレンスマリックは

この映画をヒントに<天国の日々>を作り

そしてかなり参考にしながら画を決めていったことが

これを観ればわかる

 

やっぱり映画は繋がっているね

 

なのに

こちら本家<大地>の方は

日本ではあまり語られないのは寂しいね

 

主演のポールムニとルイーゼが

あまり中国人に見えないこと以外はまったく不満のない

是非観ておくべき埋もれがちな傑作だ!

 

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ゴジラでこんなカットなかった?

イナゴの大群のあたりにゴジラを配置したかんじ

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