映画のこと/映画一言二言
ひとりごと、、、 個人的なことを映画の評価に反映させてはいけないんだろうが、この映画を何度見ても手放しで褒められない理由は自分でも分かっている、、、この映画は松竹の撮影所がまだ大船にあった頃の作品だ、とても素晴らしい幾つかのセットが大船の撮…
この作品の原作ルポルタージュは読んでいる、読んだ時の衝撃は忘れられない優れた読み物だった、、、3.11、東京でテレビで見る現地の様子も恐ろしいものだけど、現場はまったく違った世界であったことがよく分かる、電気がないからテレビも観れず津波の状況…
タイトルは日本語なら「愛しのマックス」だね、ボクの1ジェネレーション上の先輩たちがカラオケで気持ち良さそうによく唄っている歌だ、大島の頭の中に荒木一郎がよぎっていたのだろう、、、 そもそも大島は策士だから、監督というより作家、作家というより…
恥かしながら今頃の鑑賞、見逃がしていたヴェンダースの<BVSC>を観た、、、 ライブシーンは銀残しのような風合い、色彩を退化させるような色味がこの映画の本質にマッチしている、、、老いてもカッコイイ!と、 キャメラがいい、できるだけ照明を当てずに…
初メジャー監督作品<スウィートホーム>のゴタゴタの一件以来なかなか撮る機会を与えられなかった黒沢清が始めて撮ったVシネ、、、撮れるならどこでも行く何でも撮ると創作意欲に押されて開き直ったこの時期があったからこそ黒沢清は黒沢清になり得たのでは…
コッポラもさぞかし嬉しかったんだろうね、それまでバジェットの少ないコーマンの下でやってきたから、20代の若者が自由に映画が撮れるようになりましたって感じに、クレーンだ、ドリーだ、空撮だ、雨だ、風だ、オープンセットだ、スタジオにも森の大きなセ…
物語の中に更に物語が展開されて行き、どんどんと深みに入っていく構成が見事、、、パゾリーニのエロスは「食」と同じもの、決して特別なものではなく、普段意識せず呼吸している人間が、ときどき空気のいい場所で深呼吸するようなことがパゾリーニにとって…
ロッセリーニの名作<イタリア旅行>を恥かしながら初めて鑑賞した、、、 CMか何かでロンクショットが連なる映像見せられたことあるけど、ロングが続くと気持ち悪いね、なんだろ人間の心理的な何かメカニズムに因るところがあるのか、1カット1カットは綺麗で…
今の日本映画界で優秀な監督は多いけど、スタイリッシュな画を撮る監督は意外と少ない、、、昔は皆んな競うようにカッコイイ画を撮ろうとしていた、三隅もそんなひとり、、、心構えというか肌に染みついているのか、娯楽映画を撮っていても映画を芸術として…
<ブリッジオブスパイ>までのスピルバーグの映画人生の歩みをみせるドキュメンタリー、、、<フェイブルマンズ>を観た人も観ていない人も必見、、、スピの映画には自身の人生そのものが反映されている、、、「子供たち」「家族の崩壊」もちろん<未知との…
今まで避けていた<アメリカの友人>をやっと観ることにした、、、朝焼けの港のパープルダウン、グリーンの部屋、ブルーのエスカレーター、黄色のワーゲン、オレンヂ色のワーゲン、カラフルな外観の街の一角、灰色の街並に白いマフラー、橙色のソファー、グ…
今回、4本の再鑑賞と未見だった5本のカウリスマキ作品を鑑賞し、すべての作品を観終えた、、、アキちゃんは他に類のない独特の世界観を持っているが、しいて、しいて似ている監督を挙げるとしたらジムジャームッシュかな?とは思う、、、二人の共通点は小津…
カウリスマキの撮る無声映画、、、<アーティスト>のようにアイデアとして狙いにいっているわけでなく、純真にサイレント映画こそ真のモーションピクチャーであることを証明してみせている、セリフなしで伝えられるショットの連続こそがモーションピクチャ…
人生は厳しい、ラクではない、、、アキを観ていると、ケンローチがヒステリックに思えてくる、、、哀れで惨めで、でも金はなくても優しさがある、同じ貧しさを描くにしてもアキのスタンスはチャップリンと同じだ、、 ラスト、日本人の歌声が流れる、シノハラ…
うちの2番目の孫の名前は「アキ」です、、、カウリスマキが好き過ぎて孫に名付けた訳ではありません、、、 長編処女作<罪と罰_白夜のラスコーリニコフ>に続く2作目も定着したアキムービーとは違った趣で始まる、、、冒頭長々と会話が続いた後に「さあ~い…
メチャクチャつまらないとファンから大ブーインを喰らった<ジャスティスリーグ>は監督から編集権を奪って完成させたものだった、、、しかし酷評を喰らったため所謂ディルクターズカット版としてザックが追撮&再編集したのがコレ、、、120分だったものが本…
フィンランドのアキカウリスマキが、英国を舞台に、フランス人のジャピレ(ジャンピエールレオ/なんでも短縮すればいいってもんじゃない)主演で撮った、死にたい男が自分自身を殺してくれと殺し屋に依頼し、余命いくばくもない殺し屋に狙われる話し、、、 …
アキちゃんといえば、音楽、犬、オートバイ、自動車、船、日本、上映時間90分以内(多くが70分台)そして、マッティペロンパー、カティオウティネン、演者たちは全編通してほとんど笑顔がない、いつも思うのだけどカティは日本で演じるなら室井滋だと思う、…
マーベルからDCに社長(会長だっけかな?)として移籍したジェームズガン、次回作は「スーパーマン」だそうだが、ジェームズガンならどうする?どうやる?どうなる?とても興味が尽きない、、、ま、それは兎も角、 やれ「CG臭い」とか「CGCGしてウンザリする…
ま、ボクは下品な人間だからこういうのが好きなんだろうなぁ、ときどきグロい場面もあり、アホすぎるシーンも多々、、、中川家礼二似のダサイ主人公が大活躍する<キックアス>が好きだった人たちが楽しめるような下品でグロくて楽しい映画、、、 冒頭タイト…
タイトルクレジットが良かった、デザインは勿論のこと、かぶさる音楽がとても良い、カッコイイ、、、こういうある意味シニカルなものは好きだ、家族も国ももたない宇宙人からしたら「妻とか親とか子とか家族とか政府とか法律とか、そんなものがあると争いや…
シャブロルって、って言うほど、シャブロル語れるほど10本も観てないけど、特別な存在、独特な人、あんまりないタイプの映画を作る人、、、今回観た遺作の<刑事ベラミー>も主人公は刑事なのに警察署は登場せず、仲間の刑事や警察官も現れない、むしろ私立…
51年の<巴里のアメリカ人>、53年の<バンドワゴン>と監督も演者も違っていても一連に連なっているような57年の<魅惑の巴里>、、、ヴィンセントミネリとビリーワイルダーを足して2で割ったらジャージキューカーになりました、、、とても楽しい時間を過…
ベトナム戦争を生き抜いたベトナム人女性の壮絶な半生を描いた作品、、、北と南、東と西、右と左、仏教とキリスト教、天と地、、、無理解と不寛容、人は悩む、互いの自由のために、、、片方(主に米国)の視点からのベトナム戦争は幾つも描かれてきたが、同…
あらすじ、ストリッパーの母に反発しながらも、娘もまた舞台に上がり、そして銀幕の世界へ、、、フィルムノワールの感覚も感じる、、、 神代&姫田の間違いない一本、いつものように画がキマってる、、、ただね、ストーリーが意外とサッパリしているこの感じ…
只今絶賛上映中の日本映画<最後まで行く>は韓国映画のリメイクらしいので、オリジナルの方をまず観てみた、、、「警察って叩けばホコリが出るような奴等」「俺たちは善良じゃない」そりゃ日本の警察も「正義」に満ち溢れているかと言えばどうだか怪しいも…
高校生くらいの頃に名画座で観た記憶があるのだが、その時はとくに印象に残らなかったようなことが今では惚れ惚れとする、すこしは大人になったのかもしれないボク、、、 店内で新聞の記事を読む男、キャメラは外を捉える、子供たちが無邪気に遊ぶ姿をキャメ…
とにかくルネクレールといえばセットが好きだ、必ずのようにファーストシーンでパリの街並みを映すあの街並みのセットがボクは好きだ、、、あ、そっか、ウェスも好きなはず、ウェスはきっとルネクレールが好きなはず、今気づいた、、、 セリフはそれなりにあ…
ベベさんが「ガッカリ」と言っていたが 犬映画を観ないチョイスはボクにはない なんてことない映画だが 「がんばれベンジ~!」と応援しているボクがいた、、、 お父さんが監督した 70年代にシリーズ化されるほど人気だった<ベンジー>を 息子のジョーキャ…
そもそも<GOG>以外のマーベルには興味がなかった(というかガンちゃんだからGOGに興味を持ったまで)、というかデズニーの作るマーベルには触手が動かない、、、<スパイダーマン>はマーベルだが版権はソニーが握っている、今は権利を貸している状態、、…